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【新築・リノベ窓選び】種類や特徴・メリット・デメリット。プランに適した位置に窓を!

リノベーションコラム「【新築・リノベ窓選び】種類や特徴・メリット・デメリット。プランに適した位置に窓を!」

こんにちは。設計の秋山です。
最近、休みの日に自転車で自宅近くの銭湯(サウナ)へ行くのにハマっております。
火照ったからだを秋の夜風で冷ますのがとっても気持ちいいのです~^^

さて、今回はサッシの特徴を2回に分けて簡単にご紹介いたします。
新築をお考えの方はもちろん、戸建てリノベ検討中で どうしてもここの窓が・・・と思っている方の参考になれば幸いです。

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窓・サッシの役割とは・・・?

新築・リノベの窓選び。種類や特徴・メリット・デメリット①。プランに適した位置に窓を!写真1

大きくいいますと採光と採風(換気)です。
漢字のとおり、ガラスから光を取り入れてお部屋を明るくし、窓を開けてお部屋の換気を促します。
細かく分けると『断熱』『防水』『耐火・防火』『気密』『デザイン』などの性能もとってもとーっても大事。

しかし、大きい窓を沢山配置すれば良いや!というとそういう訳でもないのです。
冬や夏で太陽の日の入り方も違いますし、サッシひとつ取っても風の取入れかたは違います。

1.採光に関して

例:南側 夏の太陽と冬の太陽の違い。(東京の場合)
新築・リノベの窓選び。種類や特徴・メリット・デメリット①。プランに適した位置に窓を!写真2 ▲風の通り抜けイメージ

日照時間(太陽が照る時間)が冬の方が短いのはもちろんですが、もうひとつは高度(太陽の高さ)が原因していることもあります。

例えば、夏のお昼12時頃 南側にある太陽は 高度が高く地面に対して約80度ありますが、冬は30度と低めです。お隣のお家に光を遮られてしまい日中も光が中々入ってきません。

対処方法としては、窓を高いものにするのが1つあります。
昔の一般的な窓の高さは1.8m程ですが高さを2.4mなど限りなく高くする方法です。
上の絵のように冬は低い角度から光が入ってきますので光を高いところでキャッチできるように高くすればお部屋の奥まで光が入ってきます。

上記はあくまで一例ですが、夏は庇をうまくつかって直射を遮り、冬はうまく取り込む。
このバランスが大切かなと思います!

2.採風・換気に関して

今の時代、空気清浄機やエアコンが発達しており 自然の風を取り込まなくても大丈夫なのでは・・・?と思われる方もいらっしゃるかと思います。
湿った空気や古い空気が溜まったままですとカビやダニの原因にもなり、当然建物にも悪い影響を及ぼします。

最近の新築戸建住宅では24時間換気システムの導入も定められており、いかに家の換気が大切かということが分かります。

では、どのように風を取り入れるのがよいでしょうか。

例:高さを利用した風の通り道。
新築・リノベの窓選び。種類や特徴・メリット・デメリット①。プランに適した位置に窓を!写真3 ▲風の通り抜けイメージ

暖かい空気は上に溜まるため、外部から入ってきた空気を高い窓で抜くようにするのがポイントです。

例:風向き・引っ張りを利用した風の通り道。
新築・リノベの窓選び。種類や特徴・メリット・デメリット①。プランに適した位置に窓を!写真4

▲風の通り抜けイメージ

地域や季節にもよりますが、夏の南側から北側へ吹く風で考えてみましょう^^

例えば 隣にお家があると風は隣家に当たり、家の間を縫って風が通り抜けるようになります。
南からの壁をつたった風は加速して縦すべり窓のガラスにぶつかり、お家に入ってきます。
入ってきた風はそのまま壁をつたって隣の窓や、対角の窓、東・西側の窓へお部屋の隅々を巡回して出ていきます。
風は出口がなければスムーズに換気はできません。
隅のあたりに窓を置くことで外から吹く風に引っ張られて出ていく風の循環する効率はぐっとあがります。

イメージできましたでしょうか・・・?
風向きの特徴を上手く生かして 風通しのよいお家をつくる参考となれば嬉しいです。

それでは各サッシの特徴を簡単ではありますがご紹介します。

窓・サッシの種類と特徴・メリット・デメリット

①引き違い窓(掃き出し窓)

新築・リノベの窓選び。種類や特徴・メリット・デメリット①。プランに適した位置に窓を!写真5
『ゴミを外へ掃き出す』ことからきた名前の由来。
(写真は掃き出し窓ではなく、引き違い窓になります。)
皆さんご存じの通り、リビング⇔ベランダ・バルコニーなど、中と外の行き来をするために採用されます。

【〇:メリット】
・採光、採風が良くとれる
・操作がしやすい
・細かい採風調整ができる
【△:デメリット】
・気密性・防音性に欠ける
・開け閉めしやすさの反面、防犯面に欠ける
・デザイン性に欠ける

採風に関しては、引き違い窓は正面から風を取り入れることに強いのですが横からの風に対しては中々うまくとりいれることが難しいのです。
そのためリビングなどの風を大きくとりつつ、外部との繋がりをもつ場所などに有効です。

防犯面に関してはシャッターの設置などでカバーすることも可能です。

②縦すべり窓

開きドアのように左右どちらかを軸に開閉する窓のことです。
新築・リノベの窓選び。種類や特徴・メリット・デメリット①。プランに適した位置に窓を!写真6

【〇:メリット】
・多方面からの風をキャッチできる
・デザイン性が高い
【△:デメリット】
・強風時にガラスが煽られる可能性がある
・狭小地の場合は越境の可能性がある
・急な雨の場合は室内が雨に濡れる可能性がある
・窓をあける際、身を乗り出す危険性がある

開いた窓が風をキャッチする役割をするので、引き違いに比べると風を取り込みやすく通気性に優れています。
隣地越境や、ガラスの煽りに関しては開口部にアームを設けて窓が開く度合いを調整することで問題がクリアできます。

③横すべり窓

新築・リノベの窓選び。種類や特徴・メリット・デメリット①。プランに適した位置に窓を!写真7

窓を開けるとガラス部分が庇のようになるのが特徴です。

【〇:メリット】
・庇になっているため雨が入りにくい
・開口部分が少ないため防犯性が高い
・開口の調整が容易である
・視線の妨げができる
【△:デメリット】
・大きなサイズにすることが難しい
・採風を目的とするのであれば不向き

採用例でいいますと、浴室やトイレなど、外部からの視線を妨げてかつ採風・採光をしたいという場合におススメです。

④FIX(フィックス)・はめごろし窓

新築・リノベの窓選び。種類や特徴・メリット・デメリット①。プランに適した位置に窓を!写真8

【〇:メリット】
・気密性・防音性が高い
・金額が比較的安価
・デザインの自由性
・ピクチャーウィンドウとしての役割(海・山・庭などを絵画のように取り入れられる窓)
【△:デメリット】
・部屋から窓の外面の清掃ができない
・換気ができない

高い吹き抜けに設置をしたり、地窓といい 床に近い低い位置で設置する窓などデザイン性や自然光をうまく取り入れるのに最適のFIX窓。
しかし、清掃性やメンテナンス性も十分考慮して採用していきましょう。

まとめ 立地に適した窓を!

新築・リノベの窓選び。種類や特徴・メリット・デメリット①。プランに適した位置に窓を!写真9

窓は光や風を取り込む大切な存在。
立地の特徴を生かして 風通しの良い、心地よいお住まいになれるよう夢工房ではご提案をさせていただきます。

また、この記事をみたみなさんに窓の大切な役割を知っていただき、お家づくりの参考はもちろん、今のお住まいでの生活に役立てれば大変うれしく思います。
それではまたお会いしましょう!

ありがとうございました!

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ユメノヒ編集部・WRITER

設計デザイナー

秋山 千潮 CHISHIO AKIYAMA

バレーボール・おいしいごはん屋さん、飲み屋さん探し

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