こんにちは!施工管理の橋爪です。
皆さまは最近ハマっているものはありますか?
私は釣りに目覚めました!!ルアーという疑似餌を使い、芦ノ湖でブラックバス釣りをしております♪
なかなか釣れてくれないので、それがまた楽しいのです~
さて、マンションにお住まいの皆さまのお家には「段差」が存在しますか?
玄関に段差があるのはもちろんですが、お部屋とお部屋の間や廊下にありませんでしょうか。
なんでここに段差が?なんだか水回りの周辺に段差が多いような?
今回は主にマンションのお部屋の中にある段差の不思議を解明していきたいと思います!
どうぞお楽しみください。
目次
部屋の中で床の高さが違う・・・!段差の正体は「置床」
家の中に段差がある理由を紐解くために、床下がどうなっているかについてみていきましょう。
上の写真が「置床」と呼ばれるものです。
コンクリートスラブと床の仕上がりとの間に空間ができていますが、なぜこのようにするのか、主に2つの理由があります。
段差の理由①マンションで定められた遮音等級の規定に則るため床下に空間を作る必要がある
こちらの記事にあるように、直張り用遮音フローリングからそうでないフローリングを使用したい場合、階下に足音・生活音が響かないようにマンションによって定められた「遮音等級」を確保するために、床と躯体スラブの間に一定の空間を設ける「置床工法」にしなくてはならないため、床が上がることになります。
床が高くなる、ということは、天井高が低くなってしまうということがあります。
段差の理由②設備配管や電気配線を通すため床下に空間を作る必要がある
キッチンや洗面所、トイレに段差があることが多いかと思います。
それは、給水給湯、排水管を通すための空間を確保するために置床工法にしていることがあるからです。
では、マンションであれば絶対段差があるのでしょうか?
他の例も見てみましょう。
水回りのコンクリートスラブが下がっている場合は段差にならない
写真のように、水回りの設備周辺にのみ、コンクリートスラブが下がっていることがあります。
このようになっていると、設備回りの段差ができずに、他の部屋とフラットにすることができるのです。
断面で見ると↓のようになります。
写真手前辺り(ベニヤが置かれているところ)がキッチン設置場所で、コンクリートスラブが下がっているため置床工法となっており、コンクリートスラブが上がっている方に合わせて床の高さを決めました。
トイレやキッチン、浴室など水回り設備を移動させたいときにも「段差」に注意
以前、マンションでトイレを大きく移動させたい、というお客様がいらっしゃいました。
マンションの排水管というのは、基本的に最上階から最下階まで一本の縦管(共有部に該当します)でつながっております。
その中でも築年数がそこまで古くない場合、
1.キッチン、洗面所、浴室、洗濯機がつながる雑排水管
2.トイレがつながる汚水管
の二つに分かれます。
汚水管が詰まった際に、雑排水管へ逆流をしないように分けているため、基本的には雑排水管にトイレをつなぐことは禁止されています。
排水管は水が流れるように勾配を取らなくてはならないため、縦管へつなぐ部分を一番低いところとすると元の位置より遠くなれば遠くなるほど、置床の懐を高くしなくてはなりません。
トイレ移動を優先し、床が高くなってしまうのは仕方がない、ただ全部の部屋がそうなるのは避けたい、ではどのような間取りにすれば良いのか…?
お客様とリノベーションプランナーと設計と、お打ち合わせを重ねた結果…
このような素敵な空間になりました↓
リビングと寝室は元々の床の高さとし、その間のトイレ排水が通っている箇所~洗面~トイレまでの床を高くしました。
こうすることにより、廊下から洗面所に入るのに段差、廊下からトイレに入るのに段差、という間取りよりもすっきりとした印象になります。
リフォームで1階から2階に浴室・お風呂を移動できる?水回りの位置それぞれのメリット・デメリットと工事内容について
まとめ。マンションの「段差を活かす」ことも「段差を解消する」ことも、どちらにするかは暮らしにあったリノベーション計画が大切
「マンションのお部屋で段差よく見かけるけど」「置床ってよく聞くけど」『いったいなんなの~?』
という疑問は解消されましたでしょうか?
基本的には遮音目的ですが、設備配管のためでもあるのです!
反対に、小さなお子様やご高齢の方がいるご家庭では、床の段差は転倒してしまう危険がありますので、段差を解消したいというご要望もあります。
その場合も同じような考え方で捉えることができ、例えば、もともと洗面所のみ一段高くなった段差があり、その他は直張りフローリングだったお部屋を、キッチンを少し移設し、すべて置床にすることによって、高さが同じになるように調整し、玄関以外の段差を解消する方もいらっしゃいます。
以前の記事でデメリット・デメリットを紹介しておりますので、皆様の優先順位をお考えいただき、お住まいの夢あるプランをご一緒に考えていけたらと思います♪
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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