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断熱リフォームで住み心地の良い家づくり。工法・種類・性能を解説!

リノベーションコラム「断熱リフォームで住み心地の良い家づくり。工法・種類・性能を解説!」

こんにちは。お久しぶりです! 施工管理の早坂です。
今回は断熱改修工事の効果や種類について書いていきたいと思います。

断熱改修工事とは、外の熱をお家の中に入れないようにし、またお家の中の熱を外に逃がさないようにするための工事です。
この工事を行うことによって、冷暖房効率の上昇や結露防止、ヒートショック対策などに役立つことができます。

夏の暑さ・冬の寒さを防ぎ快適な家に。健康とエコに繋がる断熱効果

断熱リフォームで住み心地の好い家づくり。工法・種類・性能を解説!写真1

突然ですが、皆様はこの「ヒートショック」という言葉を聞いたことはありますか?
「ヒートショック」とは急激な気温の変化によって血圧が上下し、心臓や血管の疾患が起こることを言います。

特に冬場、暖房の効いた居室から脱衣場に移動し、浴槽に入る時などに多く発生しています。
居室から脱衣場に移動し服を脱いだ際は、暖かい場所から寒い場所へと対応するために血管が収縮し血圧が上昇します。
その後、浴槽へ入ると急激に体が温まるため、今度は血管が拡張し血圧が下降します。
このように血圧が急激に変化することによって心臓や血管に負荷がかかり疾患を起こしてしまうのが「ヒートショック」の原因と言われています。

日本では11月~2月までの時期が、ヒートショックが頻繁に起こりやすい時期といわれ、特に10℃以上の温度差がある場所は危険とされております。

長年日本の住宅は、夏を基準とした風通しのよい開放的な家づくりを基本としてきました。
そのため冬、居室は暖かいけど、洗面やトイレ等の水廻りは寒いというお家が多くあります。
皆様の中にも冬場の脱衣場で寒い思いをしたことがある方も多いのではないでしょうか。

冬の家が寒いのは当たり前と思っている方も多いかもしれませんが、お家づくりの仕方によって冬でも暖かさを感じられる家をつくることはできるんです。
それでは、今あるお家を断熱するにはどのような工事があるのか紹介していきたいと思います。

断熱改修工事の工法は?

断熱リフォームで住み心地の好い家づくり。工法・種類・性能を解説!写真2

断熱改修工事はその断熱場所によって、大きく3つの工法にわけることができます。

断熱リフォーム① 外張断熱(外断熱)

外張断熱は主に外壁や屋根、基礎に施工される工法で、建物の構造自体をぐるっと断熱材でくるむようなイメージの工事です。
お家の外側に断熱材を施工するので、断熱材どうしが分断されることはありません。
そのため高い断熱効果を生むことのできる工法です。
また、施工が比較的容易で確認もしやすく結露や木材の腐食等の心配が少ない等のメリットがあります。
しかしながら、充填断熱に比べて価格が高く建物自体の揺れや変化に弱いというデメリットもあります。
また、断熱材自体の荷重で柱や梁に負担をかけすぎないようにする必要もある等が難点です。

断熱リフォーム② 充填断熱(内断熱)

充填断熱は、柱や梁などの構造材や壁の間に断熱材を充填するという工事で、現在多くのお家に用いられています。
外張断熱と違って壁の内側の空間を利用するため、新たに断熱用のスペースを作る必要がないのが特徴です。
また、外張断熱よりも低コストで施工可能というメリットがあります。
しかし、柱等の構造材の間に断熱材を充填していく工法のため、柱や梁がある部分では断熱材が途切れてしまいます。
そのため外張断熱と比べると、断熱効果がやや劣るというデメリットがあります。
また、しっかりと対策をしないと壁内に結露を発生させ、構造材を痛めてしまうというリスクもあるため施工にあたっては注意が必要です。

断熱リフォーム③ 窓断熱

窓はお家の断熱を考えるに当たって一番の弱点となります。
開口部となるため、どうしても屋根や壁に比べて断熱性は低くなりがちです。
かといって、一枚も窓のないお家にするのは抵抗がありますよね。
対策としては、日光の熱を遮断・反射・吸収できる高機能なガラスと気密性の高いサッシを組合せて使うことで、開口による断熱の弱点を補っていくことができます。
最近は「Low-Eガラス」という金属膜をコーティングしたガラスが広く知られています。
しかしながら、サッシを入れ替えるには防水や外壁が絡んでしまうため大変な工事となってしまいがちです。また、マンション等ではサッシは共用部扱いになっておりそもそも入替ができない場合も多くあります。
そこで、最近は「2重サッシ(インナーサッシ)」と言って、既存のサッシを壊さずに、サッシの内側に新たなサッシを入れるという工法も一般的になってきています。
こうすることで、価格を安く施工も容易に断熱性能を上げることが可能です。

断熱材の違いは?よく使われる断熱材4種類の特徴を比較

それぞれの工法の中にも様々な種類の断熱材があり、それらの中からどれを選びどのように施工するか適材適所で計画することが大切です。
今回は、「充填断熱(内断熱)」の工法を4種類それぞれの特徴を併せて紹介していきたいと思います。

断熱性能は使用する断熱材の密度や厚みによって大きく左右されます。
「性能が良い断熱材」を使っても薄く使えば「性能が低いけど厚い断熱材」に劣ることもあります。
さらにもうひとつ、断熱材が「隙間無く施工されているか」も重要な要素です。
ボード状、マット状、泡状など様々な形状のものがこの後出てくるのですが、隙間が発生しやすい断熱材・隙間が発生しにくい断熱材とがあり、厚みと同じく、断熱性能が幾ら良くても「隙間(断熱欠損)があれば断熱効果は下がる」ということになります。(下では施工精度という風に★付けしてみました)

それらを踏まえた上で、今回は、一般的に普及している断熱材4種類を比較しましたので参考にしてみてください!

①「グラスウール」、「ロックウール」による断熱改修

断熱リフォームで住み心地の好い家づくり。工法・種類・性能を解説!写真3

    DATA
  • コスト  ★★★
  • 断熱性能 ★★☆
  • 施工精度 ★☆☆
  • 環境性  ★★☆

グラスウールの一番の特徴は、材料が安価で軽量であることです。
現在普及している多くのお家でグラスウールが壁面断熱材として使用されています。
また、ガラス繊維でできているので基本的には燃えないこともメリットとして挙げられます。
デメリットとしては、水を吸い込みやすくカビが発生しやすい材であることです。
そのため防湿シートを貼る等、しっかりとした湿度対策が必要となります。
また、綿状のため潰れやすいのですが潰してしまうと厚みが薄くなってしまいその分性能も落ちてしまいます。
規格サイズの物をカットして施工するため、職人さんの丁寧さに影響されやすい商材であると言えます。
ロックウールもグラスウールと同じような性質を持っていますが、価格と単体での断熱性能がグラスウールよりも高いのが特徴です。
また、グラスウールよりもロックウールの方が倍くらい重量があります。

②「発泡スチロールボード」による断熱改修

断熱リフォームで住み心地の好い家づくり。工法・種類・性能を解説!写真4

    DATA
  • コスト  ★★☆
  • 断熱性能 ★★★
  • 施工精度 ★☆☆
  • 環境性  ★☆☆

商品としては、「スタイロフォーム」という商品が広く流通しています。
スタイロフォーム以外にも様々な商材が存在していますが、軽量で厚みが均等、加工も容易なため造形素材としても用いることがあります。
施工の際は柱の間サイズにぴったりにカットしはめ込むようにして施工するのが一般的です。
しかしながら、とても燃えやすい材料のため火にはとても弱く、気を付けなければなりません。
グラスウールに比べると、材料自体の断熱性能は高いですがその分値段も高くなっています。
またグラスウールに比べて断熱性能と金額の幅が大きく、安価なものから高価なものまでピンキリの商材です。
この材料も規格サイズを柱~柱サイズにカットして施工するため、職人さんの丁寧さに影響されやすい商材であると言えます。

③「吹付発泡ウレタン」による断熱改修

断熱リフォームで住み心地の好い家づくり。工法・種類・性能を解説!写真5

    DATA
  • コスト  ★☆☆
  • 断熱性能 ★★☆
  • 施工精度 ★★★
  • 環境性  ★☆☆

最近、戸建てでも多くの施工店が採用してきている人気の工法になります。
金額はグラスウールや発泡スチロールボードよりも高くなってしまいますが、隙間なく吹き付けて施工することができるためとても高い施工精度を期待することができます。
また、材料自体に接着性があるため建物自体の揺れなどにも強いことが分かっています。
しかしながら、一度施工するとなかなか除去しづらいという特徴もあります。
また、最近普及してきた工法の為まだ耐久性能や口コミなどの情報がまちまちであり、採用に当たっては、どのような材料をだれが施工するのかしっかりと調べておく必要があります。

④「セルロースファイバー」による断熱改修

断熱リフォームで住み心地の好い家づくり。工法・種類・性能を解説!写真6

    DATA
  • コスト  ★☆☆
  • 断熱性能 ★★☆
  • 施工精度 ★★★
  • 環境性  ★★★

セルロースファイバー断熱材は天然繊維(パルプ)と自然由来の防虫材であるホウ酸を混ぜて出来た断熱材のことを指します。
パルプは新聞紙などの再生紙をリサイクルして作っているエコロジー資源なので、地球や人など環境に優しく、最近特に注目を集めているおススメの断熱材です。
施工方法は、吹付ウレタンと似たように、柱の間に吹き込んでいく工法となります。
そのため、隙間なく高い施工精度を期待することができます。
さらに断熱機能や施工精度だけでなく、調湿効果や防音、防火、防虫など、数多くの付加機能を持っている利点があり、総合的に優秀な断熱素材です。

上の写真はセルロースファイバー断熱の施工中の写真で、貼ったシートの中に、機械を使ってセルロースファイバーを吹き込んでいる様子です。

断熱リフォームで住み心地の好い家づくり。工法・種類・性能を解説!写真7

中はこのような素材が隙間なく充填されています。↑

出典:デコスファイバー|株式会社デコス

課題点としては、まだ普及段階ということもありコスト面が他の工法と比べて高くなってしまうことが挙げられます。
また、しっかりと施工しないと沈下してしまう恐れがある材料でもあります。リフォーム時や壁に穴をあける場合は沈下やほこりの原因にもなりますので注意が必要です。

まとめ。マンションも一戸建ても、断熱リフォーム・リノベーションで快適な住環境を!

今回、断熱改修工事の方法や種類について紹介させていただきました。
一言に断熱リフォームと言っても様々な工法や材料があり、それぞれに一長一短がります。
そのためその地域、場所、施工箇所などの条件によってしっかりと計画する必要があります。

また、お家づくりでは今回紹介させていただいた断熱と併せて、気密性を高めてお家全体で空気の流れや温度をコントロールする計画を考える必要もあります。

夢工房ではお客様のご要望に合わせて、住み心地の良い環境をご提供できるようお手伝いさせていただきます。
断熱改修についてお悩みの方は、ぜひぜひお聞かせくださいませ。
最後までお読みいただきありがとうございました!
 

P.S. 補助金も有効活用!横浜市「住まいのエコリノベーション(省エネ改修)補助制度」も

最後に、夢工房のある横浜市は、「低炭素社会の実現」に向けて、既存住宅の省エネルギー化に向けての改修等の対策を進めています。
建て替えずに「省エネ」で「地球にやさしい」住まいの普及を目指しており、住宅の断熱性につながるエコリノベーション工事を行った方に対して、費用の一部を補助してくれるというとてもお得な補助金制度です。(一般改修住宅【上限金額】40万円・特定改修住宅【上限金額】80万円)

お住まいの地域でどんな補助金制度があるか、一度調べてみるとよいかもしれませんね。

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