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新築に建て替えかリフォームか、どっちがいい?それぞれのメリット・デメリット比較

リノベーションコラム「新築に建て替えかリフォームか、どっちがいい?それぞれのメリット・デメリット比較」

こんにちは、設計・唐澤です。
「家が古くなってきたから、思い切って新しくしたい。」と考えている方の中には、「建て替えようか、それともリフォームしようか…」と悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

「予算を考えると既存を生かしたい。けれど要望を叶えられるか心配。地震も心配なので耐震補強も考えたい。費用があまり変わらないのなら新築も考えたい。でも自分では判断しきれない。」など、リフォームと建て替え、どちらがご自身に合っているのか分からず、迷われている方も多いと思います。
そこで少しでもお役に立つよう、それぞれのメリット・デメリットをまとめてみました!

完全自由設計!新築に建て替える場合のメリット

建て替えかリフォームか、どっちがいい?それぞれのメリット・デメリットをお伝えします!写真1

お部屋事例を詳しく見る> 「縦の広がり」

新築はなんと言ってもイチから計画できますので「耐震上壊せない壁があり、思うような間取りにならない」といった煩わしさがありません。
土地によりますが、窓の位置や水廻りの位置も自由なので、ご自身のライフスタイルに合わせた計画が可能です。
建物の基盤となる基礎や地盤も一新できますので、「既存の建物で地震に耐えられるか心配…」といった不安からは解消されます。
床下や天井に点検口がきちんと設けられれば、メンテナンスも比較的容易です。

建物が狭くなってしまう…? 新築に建て替える場合のデメリット

case12大田区I様 (10)

愛着のある建物を解体することが前提となります。(解体費・処分費も高くなります)
リフォームより工事期間が長くなるため、仮住まいや引越しのことも考えなければなりません。

そして重要なのは土地です。
建て替えとなると「この土地にこのような建物を建てます」という申請をしなくてはなりません。
そのためには道路や隣地との関係をクリアし、また快適に住むために陽当たりを大事にしなければなりません。
そこでぜひチェックして頂きたい点をご説明します!

チェック① 土地の形状

よく目にされる「旗竿地」と呼ばれる専用通路を通って家に入るタイプの土地(敷地延長)があります。
この専用通路は2m以上確保し、また一般道路とも2m以上接していなければなりませんが、基準を満たしておらずまたその解決も難しい場合、「再建築不可」となり、建て替えることができません(現行の法律ができる前に建てられた、築年数の古い一戸建てに見受けられるケースです)。
また接道の基準をクリアしていたとしても、この通路が狭いことで重機が敷地内に入れないケースもあり、それをカバーする作業や職人さんが増え、結果的に建築コスト高に繋がることもあります。

ちなみに、旗竿地は陽当たりの面でも、南側に道路のある敷地ですと、敷地と道路の間にある住宅が影になり陽が入ってこない、、というケースもあります。
他にも、敷地が道路より極端に高い場合は「道路斜線」という条件が厳しくなり、建築できる高さが低くなったりします。

チェック② 道路との関係です。

一般的な道路は、救急車両が通れるよう、幅を4m以上取るように義務づけられています。
もし購入した敷地の前面道路が4m取れていない場合は、「みなし道路」として建て替える際に敷地を削り取られてしまうため(セットバック)、敷地面積は減少します。
道路の反対側が河川や崖地の場合は敷地面積がさらに減少します。

ざっくりですがこちらも一目でわかることですので、ぜひ建て替えや住み替えなど土地選びの際は参考にしてみてください。

ちなみに、注文住宅を建てる場合は、更地ですのでもちろん解体費用はかかりません。
ですが、その場合、一点ご注意頂きたいのは、元々住宅として使用していなかった土地の場合です。
まれに水道やガスが道路から引き込まれていない土地もありますので、併せてチェックしてみることをオススメします!

気になる部分だけ改装、工事期間も短くできる!家をリフォームする場合のメリット

建て替えかリフォームか、どっちがいい?それぞれのメリット・デメリットをお伝えします!写真2

お部屋事例を詳しく見る> 「キッチンから始まる生活」

ずっと住んできた思い入れのある家を壊さずに、改善できるところはリフォームしたい!という方は多いと思います。
外観や構造はそのままに、キッチンや浴室は最新の機器に変更でき、かつ工事期間も新築より短いため、すぐに住みたい方にはおススメです。
湿気や臭いが気になる方は、内装をクロスから珪藻土や漆喰に替えるだけでも効果はあります。
また、寒さが気になる方は、屋根や外壁に手を加えずに断熱材を入れることができます。
もちろん床、壁、天井材を一度剥がすためコストはUPしますが、得られる温かさが違います!
サッシについても既存を撤去せずに室内側にプラスすること(インナーサッシ・二重窓)も可能ですし、熱の出入りが激しい窓では断熱効果UPが期待できます!

増築をお考えの方も、10㎡までは確認申請が不要になります(※一部例外もあります)。

また建て替えのチェック項目でも少し触れましたが、建物は接道義務や用途地域などさまざまな規定をクリアした上で建っています。
築年数の古い建物などの中には、建築基準法上の規定を満たしていないという可能性もあり、セットバックのような解決も難しい場合、そもそも建て替えることができません。(再建築不可)

でもリフォームすることはできます!ご自身のお住まいが「再建築不可」かどうか、最初にチェックしておきましょう!

制約が多い?家をリフォームする場合のデメリット

建て替えかリフォームか、どっちがいい?それぞれのメリット・デメリットをお伝えします!写真3

一方、リフォームのデメリットは、改善したい点が多くあって、大きなリフォームを望めば望むほど、制約や費用が増えてくる可能性があるという点です。

在来工法?2×4工法?リフォームの自由度が大きく違います

物件情報の中には建物の工法が記載されていますが、その工法によってもリフォームの自由度は変わります。
比較的に間取り変更が容易な在来工法に比べて2×4工法は、壁(面)そのものでも建物を支えているため、壁を壊して部屋を広くしたい!窓を大きくして開放的に!ということが難しいのです。
物件探しの際はぜひチェックしてみて下さい。
続いて水廻りですが、位置を変更すると配管も移動することになるため、床を剥がして配管を繋ぎ直したり、外部の配管も回し直したりと大掛かりになります。
費用をとにかく抑えたいという場合は、水廻りの移動はなるべく避けたほうが良いかもしれません。
また、実際に解体してみたら想像と違った、また木材が一部腐っていた、、、というケースも少なからずあります。
その場合、内容の変更が必要になったり、工期が延びてしまったり、、ということも念頭に入れておく必要があります。

建物の耐震性は大丈夫? 耐震リフォームが必要になる場合も

続いては耐震性です。
耐震基準は1981年と2000年に改正されており、1981年以前に建てられた住宅は地震に対して弱い傾向にあり、購入時に確認することをお勧めします。
2000年以前の住宅も現在の新耐震基準と比べて耐震性が同じとは言えませんので確認が必要です。
耐震性が弱いと判断された場合、補強工事に費用がかかってきます。
また、雨漏りやシロアリで木材が腐っている場合、部分的に交換が必要になります。
内容によっては大規模な工事になり費用がかさむことがあります。

家の建て替えかリフォームか メリット・デメリットまとめ

建て替えかリフォームか、どっちがいい?それぞれのメリット・デメリットをお伝えします!写真4

ここまで紹介したように「建て替え」にも「リフォーム」にもメリットとデメリットがあります。
本記事で紹介した以外のメリット・デメリットも含めて簡単にまとめましたので、それぞれの点についてよく考え、ご自身がどちらに当てはまりそうか検討してみてください!

■ 建て替えのメリット

  • 間取りや企画プランに自由度が高く、一から作り込めるため、家族構成に合わせて住みやすさを追求する事ができる。
  • 最新の法律基準や、最新設備を導入でき、耐久性や機能性の充実を確保できる。
  • 地盤補強から対応することが出来る。
  • 構造も含めた検査済証がもらえ、安全、安心である。
  • リフォームに比べ比較的容易に多額のローンが組める。

■ 建て替えのデメリット

  • 愛着のある建物を解体することが前提となる。
  • 建築費が高額になる。
  • 仮住まい、引越しが必要となり面倒である。
  • 工事期間が長い。
  • 各種税金がかかる。(不動産取得税、固定資産税、都市計画税、登録免許税など)

■ リフォームのメリット

  • 愛着のある建物を壊さなくてもよい。
  • 新築と比べ、工事期間が短くて済む。
  • 仮住まい、引越しがいらない場合がある。
  • 諸費用も含めた総予算が建て替えと比較して低額で済む場合が多い。
  • 現在の予算に合わせてリフォームの内容を選択できる。
  • 内外装ともに新築同様になる。
  • 各種税金が軽減できる。(不動産取得税、固定資産税、都市計画税、登録免許税など)

■ リフォームのデメリット

  • 既存住宅の構造によっては、間取りなどが自由にならない場合もある。
  • 基礎、柱、梁などの主要構造物を変えない場合、家の強度に不安が残る。
  • 構造補強を含めたリフォームは、新築より高額になる場合がある。

 

長々とご説明してしまいましたが、それぞれの良いところ、注意したい点をまとめさせて頂きました。
もちろん今挙げました問題も相談に乗らせて頂いておりますので、横浜・川崎でリフォームか新築に建て替えかをお考えの際はぜひお気軽にお問合せください!

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