こんにちは。施工管理の橋爪です。
本格的に冬がやってまいりました~😫
しかし、今シーズンは本格的な寒さがやってきたのが少し遅かったような気がしますね。
それでも寒さに弱い私は早い段階でヒートテックデビューしておりました笑
さて、今回は“造作家具”についてご紹介いたします。
造作家具といってもその形や特徴はお客様それぞれ。
どんなお家にどんな家具を作るか、皆様にシェアできればと思います。
目次
そもそも造作家具って?
造作家具というのは、メーカーから出ている既製品ではなく、そのお客様・そのお家・その場所に合った専用の家具のことを言います。
いわゆるオーダーメイドということになります。
造作家具を選択する理由としては、いくつかございます。
①間取りに合うぴったりサイズのものが作れる
②手持ちの持ち物に合ったものが作れる
③お部屋の雰囲気に合わせられる
④オンリーワンの家具が作れる
⑤市販の家具を置くだけとは違い、しっかりと取り付けることにより耐震面でも安心。
弊社では自然素材の使用をオススメしておりますので、造作家具に使用する材料は基本的に木材を使用しております。
使用する木材にもいくつか種類がございますが、主に、タモやパインの集成材*、シナやラワンのランバー*を使用することが多いです。
【*集成材】
複数の木材を結合させて一枚の板や柱材のことを言います。無垢材と比べると、反ったり歪んだりすることが少ないです。複数の木材を結合させているので、はっきりとした細かい木目が特徴です。
【*ランバー】
芯材に軽い集成材を使い、表面に合板を貼ったものを言います。集成材に比べると軽いので、重さがあると良くない時や、木の年輪が出るような木目にしたいときはランバーを使用することが多いですね。
現在進行中!M様邸の造作家具ご紹介
今私が担当しております現場にて造作家具がいくつかありますので、作成段階の姿をご紹介いたします。
上の写真は造作のTV台です。
こちらのお客様は、TV関連の機器類がいくつかあることと、スピーカーを使用されるとのことで、お客様の持ち物に合った作りとなっております。
向かって一番右にはスピーカーを置くスペース、真ん中には機器類を置き、後ろ側にスペースを設けることにより、ゴチャっとした見た目になりがちな配線を隠した状態でコンセントにつなげるようになっております。
また、上の天板部分は蓋になっている部分があり、蓋を外すと配線を繋げたりする作業スペースが設けられています。
一見シンプルに見えて、意外にも複雑な構造になっているのですね…!
このTV台は、テレビが置かれる部分は強度が必要なため、タモ集成材を使用しており、内側の仕切りや底の板はシナランバーを使用しております。
シナランバーですと表面がつるっとしており、ラワンランバーと比べると優しい触り心地です。
こちらはシナランバーの吊り収納です。
高さが190㎝弱、幅が115㎝程と大きいサイズのものを浮かせた状態で壁に固定しますので、重さのあるタモ集成材ではなく、こちらは全てシナランバーを使用しております。
ハンガーを使用して服を収納するように枕棚とパイプを取り付けており、左の収納には枕棚と可動棚を取り付けました。
また、右の収納には扉の内側に姿見を取り付けますため、重さが出てきてしまいます。
重さに耐えられるように、蝶番を4つにして扉を取り付けるという工夫も行っております。
ここでクイズです!
箱にするために板と板を組んで繋げておりますが、本来であればビスや釘が見えてくるはず…
ですがどこを見ても見当たりません!どのように接着をしているが分かりますか?
ダボ栓とダボ穴というものを使用して接着しております!
最近、DIYが流行っていたり、IKEAの家具をご自身で組み立てる方が多いかと思いますので、ご存じの方もいらっしゃると思います。
接着したい二つの材料に穴をあけて、片方にダボ栓というものを入れます。ダボ栓が半分ほど飛び出た状態にして、もう一方の穴に差し込むことによって、ビスなどを使用せずに接着ができるということです!
M様邸のご紹介は以上となります。ここからは、他の造作家具のご紹介をいたします!
オリジナリティ溢れる洗面台・手洗い器
こちらはタモ集成材を使用した洗面台です。
8月に弊社のインスタグラムアカウントのライブ配信にてご紹介させていただいたお家ですので、見覚えがある方もいらっしゃるかもしれません!
既製品の洗面台だと、なかなか大きくて深い洗面ボウルがついているものが少なく、洗面所で洋服などの手洗いをする方は不便ですよね。
そんな時に、好きな水栓に希望のシンクを使用して造作してしまえば、オンリーワンの自分に合った洗面台を作ることができてしまいます!
下にも収納を作り、写真には写っておりませんがミラーも収納ができるものになっておりますので、収納にも困りませんね。
収納のサイズもお客様に合わせて大きくしたり小さくしたりできますので、これも造作家具の良さの一つです。
こちらはトイレの手洗いカウンターです。
パイン集成材をオイルステインでドアの色に合わせて着色いたしました。
タモ集成材と比べると木目の間隔が広い印象ですね。
下は収納になっており、引き違い戸は無垢の建具を制作しております「株式会社みうら」さんのドアを使用しております。
その他いろいろな造作家具
こちらはお家の一角にあるデスクカウンター。
少しいびつな形をしているのには理由があります。
このデスクカウンターではお仕事をするため、パソコンを置けるくらいの奥行が必要です。
ただ、写真左側の奥行でデスクを作ってしまうと、右にある柱型から飛び出してきて圧迫感が出てしまうため、必要な部分だけ奥行を持たせました。
このようにしたことによって、奥行きが浅い部分で夜に窓の外を眺めながらお酒を嗜むバーカウンター🍹のように使うことも可能なのです!
夏には花火が見えるそうで、素敵なおうち時間を過ごすことができそうですね。
こちらは、幅2m60㎝の本棚です!
これも集成材ですが、着色ではなくウォルナット集成材を使用しておりますため、元々濃い色で仕上がっております。
本棚も、お客様がお持ちの本のサイズに合わせて作成が可能ですので、雑誌の高さにしたり、漫画の高さにしたり…
自由自在に作成が可能です。
こちらがなにかお分かりになりますか?
高さの違う小さな板と、透明なボウルがついた長い板…これはある生き物のための物です。身近な方はピンときたかもしれませんね。
こちらはキャットウォークでございます!
透明なボウルは、猫が丸まっている姿を下から眺められるようになっております♪
このように、家族のペットのために何かを造作して作るのも、素敵なお家づくりですね。
造作家具を使用した施工事例
弊社では今までにたくさんの造作家具を作らせていただきました!
ホームページに載っている施工事例をいくつかご紹介いたします。
事例①大好きな本やCDを壁一面に
施工事例をもっと詳しく見る 「光と緑が映える家」
読書や音楽が好きなお施主様がリラックスするためのフリースペース。
大好きな音楽を聴きながら読書ができる、まさに趣味部屋♪
事例②木の温かみが感じられる造作のキッチン
施工事例をもっと詳しく見る 「atelier」
メーカーのキッチンのようなキチっとした印象はなく、木のぬくもりが感じられる柔らかい印象のキッチン。
もともと表しの梁や羽目板であしらわれた中古物件だったようで、既存を生かしたリノベーションとなっております。
まとめ
いかがでしたか?
理想のお家のプランを考えている中で、「これのここがもう少し広かったらな」「ここに設置したいけどもう少し小さいサイズがあればな」
というお悩みが出てきた場合、ぜひ造作家具を作る案もご検討ください!
木目は出さずに色を付けたい方は、ペンキで塗ることももちろん可能です(1枚目の写真のように)
お客様の持ち物に、間取りに、お客様のご要望に合った様々なご提案をいたしますので、造作家具を取り入れてみたいという方は、ぜひ無料相談会にお越しください。
それではまた会いましょう!
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