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無垢フローリングのルーツを辿り北海道へ。研修レポート前編~植林体験~

スタッフよもやま日記「無垢フローリングのルーツを辿り北海道へ。研修レポート前編~植林体験~」

リノベーションプランナーの遠藤です。
5月末に、いつも夢工房で無垢フローリングを仕入れさせて頂いている「チャネルオリジナル」さん主催の研修で北海道に行かせて頂きました…!

新緑の北海道はとても美しかったです…。
研修の中では実際に見て触れて、多くのことを体感させて頂き濃く詰まった1泊2日の旅でした。このような機会を頂けたことに感謝の気持ちでいっぱいです…!

今回の記事では1泊2日の1日目、「植林体験」について書かせて頂きます。
「木を植える」というひとつのことが自然環境・家づくりに広く繋がっていくのだと実感できた貴重な経験でした。

北海道・木古内町の森へ!

無垢フローリングのルーツを辿り北海道へ。研修レポート前編~植林体験~写真1

「木古内」は函館のちょっと下に位置する海沿いの街。
この木古内にある「ウッドファミリー」というフローリング工場でいつも使わせて頂いている広葉樹の無垢フローリングがつくられています。
工場やフローリング生産の過程についてはまた次回の記事で詳しく書かせて頂きます。

函館空港から車で約1時間ほどの場所に森があり、今回はそこで植林体験をさせて頂きました。

無垢フローリングのルーツを辿り北海道へ。研修レポート前編~植林体験~写真2

道中、森の植生について色々なお話があり勉強になりました。

植林現場に向かって森の中を少し歩きました。
緑が生き生きとしていて、歩いているとすごく気持ちが良く自然のエネルギーが身体に入ってくるようでした。
天気も良く、森の中の風景に癒されました。

無垢フローリングのルーツを辿り北海道へ。研修レポート前編~植林体験~写真3

土に生えている葉っぱがみんな大きくて元気!
ついつい触れてみる。

無垢フローリングのルーツを辿り北海道へ。研修レポート前編~植林体験~写真4

木々と光がとても綺麗。ずっと見ていられる景色。

一生に一度の体験。広葉樹の植林

無垢フローリングのルーツを辿り北海道へ。研修レポート前編~植林体験~写真5

今回の植林では、「ハンノキ」と「シラカバ」という2種類の広葉樹の苗を3本ずつ、計6本植えさせて頂きました。
夢工房スタッフは4名で行ったので計24本!

体験の前に植林についてのお話がありました。
まず、「植樹」と「植林」は意味が異なるということ。
「植樹」は何かのイベントや記念として木を植えることであるのに対して、「植林」は木を育てることを目的として木を植えること。
言われてみれば納得ですが、初めてその違いを知りました。

そして、広葉樹の植林は「一生に一度できるかできないかの体験ですよ。」とウッドファミリーの岡田社長(今回の研修で大変お世話になりました!)からのお言葉がありました。
スギやヒノキ、マツなどの針葉樹は比較的成長が早く、10~30年ほどで育つのでその分サイクルも早いのですが、広葉樹は成木になりフローリング材等として使えるようになるまで50~80年ほどはかかるため、植林のタイミングが限られてきます。

なので今回の植林はかなり貴重でラッキーな体験でした。

無垢フローリングのルーツを辿り北海道へ。研修レポート前編~植林体験~写真6

左がハンノキ、右がシラカバの苗。

無垢フローリングのルーツを辿り北海道へ。研修レポート前編~植林体験~写真7

針葉樹林に挟まれた土地に広葉樹を植林。

針葉樹林に挟まれた土地に2種類の広葉樹を植えました。
今回植えさせて頂いた木が育てば混合樹林になる、という計画。

戦後、成長の早い「経済木」として針葉樹の単一林が増えたそうなのですが、その弊害が色々と生まれてきているようで、その一つとして、針葉樹林は腐葉土ができにくく、そのために森林の副産物である木の実やキノコ、山菜などがあまり育たないのだそうです。
また、雨水が通過しても栄養素のある水にはなれず、結果として河川や海の魚介類、海藻などの成長にもあまり寄与しないとのこと。

今回の研修では「山と海は繋がっている」「豊かな山があるから豊かな海がある」ということを頂いた様々なお話の中から強く感じました。
特に木古内は海と山がすぐ近くに共存しているので、海と山のつながりをより深く感じられる環境です。

植林は汗だく、四苦八苦、楽しい!

無垢フローリングのルーツを辿り北海道へ。研修レポート前編~植林体験~写真8

植林中の様子です。

植林をするのは今回が初めてでしたが、正直、思っていたよりも大変な作業でした…!
想像していたよりもずっと重労働で、
①土を掘り、②根をよけ、③土をほぐし、④植えて、⑤土を戻す。
という工程で作業をしていきます。
6本植えるだけでもかなり大変でしたが、森林組合の方々は3人で1日600本を植えるというので、もう頭が上がりません…。

根が埋まる深さまで土を掘る。

無垢フローリングのルーツを辿り北海道へ。研修レポート前編~植林体験~写真9

まずは土を掘るところから。

木と木の間隔は2mくらいで、植えられそうな場所を見つけて土を掘ります。
根っこが絡まっていると掘るのがとても大変…。土を掘る作業が一番の力仕事です。
土を掘ったら、根っこをよけて土を柔らかくほぐします。

無垢フローリングのルーツを辿り北海道へ。研修レポート前編~植林体験~写真10

汗だくになりながらスタッフ皆で協力し合って植えました!

気温も高く、なかなか根気のいる作業でしたが、やっていくうちにコツを掴んでどんどん楽しくなっていきました…!
みんなで何かをするってやっぱり楽しいですね…!

苗を植え、土を戻す

無垢フローリングのルーツを辿り北海道へ。研修レポート前編~植林体験~写真11

土を掘ったら、苗を植え、土を戻します。
苗はまっすぐ、抜けないように植え、植えた後は土の中に空気が入らないようにしっかり踏み込み抜けないようにします。
まっすぐ植えるのがなかなか難しく、まっすぐ生えている木々ってすごいんだなぁ…と周りの木々を見て感動。木を見る目が変わりました。

まっすぐ強く育ちますように!

無垢フローリングのルーツを辿り北海道へ。研修レポート前編~植林体験~写真12
無垢フローリングのルーツを辿り北海道へ。研修レポート前編~植林体験~写真13

約2時間ほどで植林作業を終え、最後に思い思いの言葉を入れたプレートを立てさせて頂きました。
成木になるのは約50年後でしょうか…。その頃は私も立派なおばあちゃんに。笑
無事に成木に育ってくれることを祈るばかりです。

無垢フローリングのルーツを辿り北海道へ。研修レポート前編~植林体験~写真14

家づくりのために、いつも沢山使わせて頂いているフローリング材。
成木になるまでの長い時間、植林作業のことを考えると有難くてたまりません。

家をつくる上ではなくてはならない資源ですが、自然から頂いている限りある貴重なものなので大切に大切に使っていこう、還元できるものは少しでもいいから自然に還元しよう…と切実に思いました。
素晴らしい体験でした。

次回の記事では、フローリング工場の様子についてお届けしたいと思います!
お読みいただきありがとうございました。

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ユメノヒ編集部・WRITER

リノベーションプランナー

遠藤 紅香 BENIKA ENDO

読書・映画鑑賞・歌うこと・ドラム演奏

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