

こんにちは。夢工房広報の岩田です。
みなさんは「自然素材」と聞いて何を思い浮かべますか?
なんとなく「木を使っているのかなあ」とイメージされるかもしれませんが、具体的になんのことなのか、どんなメリットがあるのか、正直よくわからない…という方は少なくありません。
この記事では、「自然素材が人に与える影響・効果」について、研究データをもとにわかりやすく解説していきます。
夢工房がなぜ自然素材にこだわった家づくりに取り組んでいるのかをより知っていただく機会になりましたら幸いです。
これから家づくりやリフォーム・リノベーションを考えている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
現代の住まいの主流である「新建材」とは

私たちの暮らしは、高度に発達した人工的な環境に支えられています。
しかし、その快適さの裏側では、常に小さなストレスが心身に積み重なっていることをご存じでしょうか。
現代の住まいの主流である「新建材」。
例えば、石油由来のビニールクロスや接着剤を多用した合板などは、コストや施工性に優れる一方で、目に見えない未規制の化学物質を放出し続けている、というリスクがあります。

実は人工素材中心の住空間は、無意識化で交感神経を刺激し、緊張が抜けにくい状態をつくりやすいと言われているほか、シックハウス症候群などの健康被害をもたらす原因になる可能性も示唆されています。
事実、最新の脳波研究では、樹脂系の建材を用いた部屋での作業は、無垢材の部屋に比べて脳の集中や記憶活動を示す数値が10%以上も低下するという驚きの結果も報告されています。
そこで、単なる贅沢品としてではなく、脳と体を本来の健康な状態へ導くための投資として注目を集めているのが、自然素材なのです。

予防医学の観点からも、木の香りや肌触りのやさしい自然素材が日常的なストレスを和らげ、低下した免疫機能を立て直す効果が期待されています。
加えて、SDGsの広がりによって、森林を適切に守りながら木材を活用していく重要性も改めて認識されつつあります。
夢工房がこだわる自然素材
夢工房がこだわって使用している自然素材についてご紹介します。
①木・無垢材~抗菌×癒しの生きた素材~

無垢材とは、一本の木から切り出した混じりけのない「木そのもの」を使った素材です。
合板や木目調シートのように人工的な加工や化学接着剤を使う素材とは異なり、木が本来持つ生理的な働きをそのまま住空間に取り込めることが何よりの魅力です。
天然の断熱・調湿機能
木の細胞には空気を含んだ無数の空洞があり、夏はひんやり、冬はほんのり温かいさを感じさせる断熱材の役割を果たします。触れた瞬間にホッとするあの感覚は、木の細胞が温度をやわらげてくれるからです。
森の抗菌・癒やし成分「フィトンチッド」
木から発せられる香り成分(セスキテルペン類など)には、自律神経を整えるリラックス効果や抗菌作用があります。家にいながら、まるで森林浴をしているような清々しい空気をつくります。
経年美化で「育てる」楽しみ
時が経つほどに色艶が増し、経年美化していくのが無垢の特徴です。化学物質をほぼゼロに抑えた、体にも心にも優しい素材です。
②漆喰~空気を自浄する壁~

漆喰は、石灰石を焼いてつくられる「消石灰」を主成分とした、天然の無機質塗り壁材です。
日本では城・蔵・寺院など、湿気に強く長寿命な建築物に何百年も使われてきました。
その背景には、漆喰特有の抗菌力や不燃性などによって、建物を長持ちさせることが知られていたからです。
ウイルスや菌を寄せ付けない
漆喰の最大の特徴は「強アルカリ性(pH12以上)」であること。
カビやダニの繁殖を抑えるだけでなく、付着したウイルスを不活化させる高い抗菌力を持ちます。
化学物質を吸着・分解
単に吸い込むだけでなく、化学物質(VOC)を吸着・分解する働きがあります。
静電気が起きにくいためホコリも付きにくく、アレルギー体質の方や小さなお子様がいるご家庭にも安心です。
不燃性と耐久性
火に強く、何百年もの時を耐え抜く圧倒的な寿命の長さが、住まいの資産価値を守ります。
③珪藻土~天然の加湿・除湿機~

珪藻土は、植物性プランクトン「珪藻」の殻が長い年月をかけて堆積・化石化した多孔質の天然土です。
最大の特徴は、その驚異的な孔(あな)の多さ。
無数の微細な孔が、湿気やニオイをスポンジのように吸収・放出し、室内環境を自動調整してくれます。
圧倒的な調湿力で「-1℃」の体感を
ビニールクロスに比べ、湿気を吸放出する能力が劇的に高く、夏場の不快な湿度を最大20%近く抑えることも可能です。湿度が下がれば体感温度も下がるため、夏も冬もエアコンに頼りすぎない快適な環境をつくります。
生活臭をリセット
ペットやタバコ、お料理のにおいなど、気になる生活臭を無数の穴がスポンジのように吸い込み、閉じ込めます。寝室やリビングなど、常に空気をクリアに保ちたい場所に最適です。
結露・カビの根本解決
湿度が100%に達するのを物理的に防ぐため、冬の結露・カビ対策にも絶大な効果を発揮します。
無垢材|家族の未来を守る「木の家」の知られざるパワー

空間に限らず、家具やちょっとした小物、こどものおもちゃなど…「木」に触れたり、植物を置いていたりすると、なんとなくほっとするという経験があるのではないでしょうか。
産業革命以降、300年ほどかけて都市が発展しわたしたちの身の回りには人工物が当たり前の環境になりました。
しかし、人類が誕生してからの長い歴史の中で考えると、この300年は0.005%程度にしかすぎず、自然環境下で生活していた期間がはるかに長いのです。


そのため私たちは遺伝子レベルで、自然環境に適応した体をもっている、ということが言えるのです。
では、「木」がもたらす人間の体への影響にはどんなものがあるのか、詳しくみていきましょう。
木の家が「ほっとする」秘密は、豊富な香り成分にあり

無垢材の空間に一歩足を踏み入れたときに感じる、あの深呼吸したくなるような心地よい香り。
その正体は、木材に含まれる「セスキテルペン類」という揮発性成分です。
この香り成分がどれほど室内に放出されているのか比較調査を行ったところ、以下のことが明らかになりました。
香り成分(セスキテルペン類)の含有量比較
「スギ無垢材の家」と、一般的な新建材を用いた「非木材の家」を比較した結果、室内の空気質には圧倒的な違いがありました。


無垢の木の家では、非木材の家に比べて、リラックス効果をもたらす成分が常に2倍以上も多く空気中に放出されています。
香り成分は温度が高いほど活発に揮発する性質があります。
「夏場に木の香りを強く感じる」「ヒノキ風呂が芳醇に香る」のは、このためです。
効果を打ち消さない「仕上げ」の選び方
ただし、せっかく無垢材を選んでも、その表面を化学的な「樹脂塗装(ウレタン塗装など)」で覆ってしまうと、せっかくの成分が閉じ込められ、空気中に放出されにくくなってしまいます。
木の恩恵を最大限に引き出すためには、木材の細胞を塞がない、天然由来のクリアオイル塗装などで木の呼吸を妨げないようにすることが必要です。
木が呼吸し続けることで、香り成分が絶えず供給され、これまでに述べた「リラックス効果」や「抗菌・抗ウイルス効果」が持続的に発揮されます。
脳と体からストレスが消える…数値が証明する安らぎ効果

木の家に入った瞬間に感じる「ほっ」とするあの感覚。
それは単なる気分ではなく、脳波やホルモン、自律神経が即座に反応しているという、科学的な現象であることもわかっています。
リラックス状態を表すα波(アルファ波)が17%上昇
脳の活動を測る「脳波」は、私たちの心身の状態を映し出します。
無垢材と非無垢材のの部屋で行った作業の後の脳波を計測した実験において、リラックス状態を示す「α波」の振幅を計測したところ、無垢材の部屋で作業した人の作業終了後に17%も上昇していることが分かりました。


非無垢材の部屋に比べ、無垢材の空間では作業後の「安らぎ」への切り替えがスムーズに行われ、脳の疲れを効率的に回復させる効果が期待できます。
ストレス指標“唾液アミラーゼ”が減少
緊張やストレスを感じると分泌が増える「唾液アミラーゼ」を用いた試験では、木の家が持つ圧倒的なストレス低減力が数値で示されました。

参考:健康に良い自然素材の木の家「空間のここち良さを創り出す」改定第四版/監修 清水邦義、木の家を研究する会
木の家ではストレスが「下がる」のに対し、非木材の家ではストレスが「増える」という、真逆の結果が出ています。
内装の違いで体への負担にこれほどの差が生まれるとは、驚きです。
香りの成分「セスキテルペン」が直接脳に届く

これらの生理的なリラックス効果をもたらす主役は、スギの香りの大部分を占める「セスキテルペン類」という成分です。
この成分が鼻や肺を通じて体内に取り込まれることで、怒りや緊張を和らげ、血圧を鎮静化させます。
セスキテルペン濃度が高い部屋ほど、脳波(α波)の上昇が顕著に見られることから、木の香りの濃さがそのまま「癒やしの質」に直結すると言えます。
脳も、体も、ぐっすり眠る。深い眠りを促進。

日本人の睡眠時間は、世界的に見ても危機的な状況にあります。
2021年のOECD調査報告によると、加盟国30か国の中で日本人の平均睡眠時間は7時間22分と、ワースト1位を記録しました。
最新の意識調査でも多くの日本人が眠りへの不満を抱えており、現代社会において「いかに短時間で効率的に疲れを取るか」は喫緊の課題となっています。

男子大学生を対象とした宿泊実験において、無垢材の部屋(A棟)と非木材の部屋(B棟)で8時間の睡眠を比較したところ、以下のような顕著な差が確認されました。


この結果は、無垢材の空間が単にリラックスさせるだけでなく、脳と身体をしっかりと休ませる「良質な睡眠」を提供できることを示しています。
無垢材には、自律神経を整える香り成分(セスキテルペン類など)が豊富に含まれているほか、室内の湿度を自然に調節する機能が備わっています。
これらの要素が相乗効果を生み、入眠をスムーズにし、中途覚醒の少ない深い眠りを導いたと考えられています。
世界一眠れない国といわれる日本だからこそ、住まいの内装を無垢材に整えることは、一生の健康を守るための大切な投資となるかもしれません。
集中力が高まる!脳のパフォーマンスを最大化

「リラックスすると集中力が切れる」と思われがちですが、実はその逆です。
最新の研究により、スギ無垢材の空間は、人を深いリラックス状態に導きながら、同時に脳の作業効率を高めてくれることが明らかになりました。
科学的実験で証明された「速さ」と「正確さ」


無垢材と非無垢材の部屋で、パソコンを用いた高度な判別課題(視覚刺激弁別課題)を30分間行ったところ、無垢材の部屋では、非無垢材の部屋に比べて誤答率が低く、正答率が高いという結果が出ました。
また、正解を判断してマウスをクリックするまでの反応スピードも、無垢材の部屋の方が速いことが分かりました。
つまり、木の空間は脳を冴えた状態に保ち、速くて正確な処理をサポートしてくれるのです。
「リラックス」が「集中」を生むメカニズム

ではなぜ、木の部屋ではパフォーマンスが上がるのでしょうか?
被験者へのアンケート結果では、無垢材の部屋に入った人の多くが「リラックスしている」と回答しています。
これは、木の香りがストレスを低減し、脳の余計な緊張を取り除くことで目の前の課題に対して「ゾーン」に入ったような高い集中状態を作り出しやすくしているということが考えられます。
オフィスはもちろん、お家で勉強する子供がいる子育て世帯や、在宅ワークが必須の方、書斎や趣味の作業スペースにもぜひ、木の内装を取り入れてみるのはいかがでしょうか。
無垢材がもつ驚異の抗菌・抗ウイルスパワー

私たちが一日の大半を過ごす「家」。
その内装材が、目に見えないウイルスや菌から家族を守る「盾」になるとしたらどうでしょうか。
最新の研究により、スギ無垢材には、代表的なウイルスや細菌の活動を劇的に抑制する天然の防衛力が備わっていることが証明されました。
ウイルスを寄せ付けない、高い不活化率
スギ無垢材の表面では、ウイルスが短時間で感染力を失う(不活化する)ことが確認されています。


最新の試験データでは、家の建築に用いられるスギ無垢材(天然乾燥および高温乾燥)の表面にインフルエンザウイルスA型(H3N2)を滴下したところ、わずか2時間後にはウイルスの感染力が99.9%以上低下していることが確認されました。
同様に、ヒトコロナウイルス(229E)においても、 4時間で99.9%以上が不活化したという結果が確認されています。
風邪の原因となるウイルスの一種。新型コロナウイルスとは異なりますが、同様の構造を持つウイルスに対しても強い効果が期待できます。
黄色ブドウ球菌による新建材との比較実験

ウイルスだけでなく、食中毒や皮膚感染症の原因となる「黄色ブドウ球菌」を用いた実験でも、一般的な新建材(塩化ビニル)との圧倒的な差が明らかになりました。
実験では、一般的な住宅建材に使われる「塩化ビニル素材」と「スギ無垢材」に黄色ブドウ球菌を添加し、18時間後の菌の繁殖状況(コロニー数)を調査しました。
その結果が以下の通りです。
| 素材の種類 | 18時間後の菌のコロニー数 | 判定 |
|---|---|---|
| 塩化ビニル素材 | 約2,000個 | 繁殖 |
| スギ無垢材 | 0〜2個 | ほぼ死滅 |
ビニール素材では菌が旺盛に繁殖したのに対し、無垢材では菌がほとんど確認できないレベルまで抑制されました。
好みに関わらない、血圧低下とメンタル改善効果

木の家がもたらす心地よさは、「好み」の影響ではありません。
最新の研究では、たとえ「プラスチックのような現代的な内装が好き」という人でさえも、無垢材の空間にいるだけで体が勝手にリラックス反応を示すことが証明されています。
「好み」に関係なく血圧が低下する
木の家の生理学的効果は、個人の好き嫌いに左右されません。
実験では、「木の家が好き」なグループと「樹脂の内装が好き」なグループに分け、作業後の血圧を測定したところ、どちらのグループも同様に血圧が低下しました。


これは「木の家が好きだから落ち着く」という心理的な思い込みではなく、スギから揮発する成分(セスキテルペンなど)が鼻や肺を通じて体内に入り、自律神経に直接作用しているためと考えられます。
普段、樹脂建材の家に住み、木の家に馴染みがない人であっても、無垢材の空間にいるだけで体は自然とリラックス状態へと導かれているのです。
ネガティブな感情を抑え、心をポジティブに

無垢材の空間は、私たちの心理状態を改善し、ストレスから守ってくれる効果があります。
心理状態を測定する検査(POMS2)を用いた比較実験では、樹脂建材の部屋に比べ、スギ無垢材の部屋では不安、怒り、疲労、混乱といった負の感情が全体的に抑制され、 特に、思考がまとまらないような「当惑」や「混乱」の尺度が低下することが確認されました。

スギ無垢材の空間は、忙しい現代人にとって、ネガティブになりやすい感情から自分自身を保護してくれる、最も身近なセラピールームになることが期待されています。
脳の若々しさを保つ…「認知機能」との意外な関係

「人生の最後まで自分らしく、健康に過ごす」。
健康寿命を延ばす鍵として、食事や運動と同じくらい重要なのが「住環境」です。
最新の脳科学研究により、無垢材の空間が脳のパフォーマンスを維持し、老化に抗う力を持つことが実証されました。
高齢者施設での比較試験
木の家が脳にどう影響するかを調べるため、高齢者施設にて「無垢材の部屋」と「非無垢材の部屋」に分かれて3ヶ月間生活する比較試験が行われました。


試験の結果、無垢材の部屋で過ごした対象者において、認知機能および記憶機能の双方が改善するという極めて注目すべき事例が確認されました。
特別な訓練以外にも、日々の暮らしの「場」を変えることでも脳のリハビリテーションや予防につながる可能性を示唆しています。
「樹脂の家」では脳の活動が10%も低下する
ある研究グループは、記憶や精神作業を司る脳の部位「海馬(かいば)」の活動指標となる「Fmθ(エフエムシータ)波」に注目し、天然乾燥材(無垢材)の部屋と、一般的な樹脂系内装材(ビニールクロス等)の部屋で、PC作業による脳への影響を比較しました。


樹脂系内装材の部屋で作業を続けると、Fmθの振幅(脳の集中・記憶活動の強さ)が最終的に10.2%も低下しました。
これは、脳が疲れやすく、記憶や集中を維持できなくなっている状態を示唆しています。
一方、天然乾燥材の部屋では、同じ作業をしてもFmθの振幅が低下せず、むしろ1.5%上昇しました。
つまり、ビニールの部屋では脳のパフォーマンスが落ちていくのに対し、「木の部屋は脳を覚醒させ、記憶活動を高いレベルで維持し続ける」ということが科学的に示されたのです。
秘密は「嗅覚」と「海馬」のダイレクトな繋がり

なぜ、木の部屋に住むだけで脳が活性化するのでしょうか?
その理由は、人間の五感の中で唯一、嗅覚だけが持つ特殊なルートにありました。
私たちの記憶を司る脳の部位「海馬(かいば)」。
実は、五感の中で嗅覚だけが、この海馬へ直接的に電気信号を送ることができるのです。
無垢材から放出される「フィトンチッド」などの揮発性成分(木の香り)が、海馬の神経細胞の発生を促進し、認知機能の維持・向上に寄与していると考えられています。
木の呼吸による調湿効果

「木の家は冬温かく、夏涼しい」と言われることがありますが、科学的な検証によると、実は木の家とそれ以外の家で「室温」そのものに大きな差は見られません。
しかし、実際に住んでいる人が「快適だ」と感じるのには、温度計には表れない明確な理由があります。
それが、木の家が持つ「調湿作用」です。
無垢材を用いた家と、そうでない家で睡眠中の環境を比較した実験では、室温には差異がなかったものの、湿度においては顕著な違いが確認されました。


無垢材の家では、非無垢材の家と比較して、就寝中の相対湿度が常に約10%低い値を示しています。
この傾向は季節を問わず、夏・冬どちらの実験においても同様の結果が得られています。
この「10%」は、体感としては非常に大きな差となります。
湿度が適切に保たれることで、夏場は寝汗によるベタつきが抑えられ、冬場は過乾燥による喉の痛みを防ぐことにもつながります。
木の家に住むことで得られる快適な空気は、木が呼吸し続けている結果なのです。
漆喰|天然の空気清浄機

住宅を検討する際、私たちはキッチンや間取りにはこだわりますが、「空気の質」を後回しにしがちです。
しかし、人が1日に吸い込む空気は500mlのペットボトル約3万本分、重さにして約15kgから20kgにも達します。
さらに、私たちが一生のうちに体内に摂取する全物質の割合を調べると、その57%を「室内の空気」が占めている、と言われています。(※)

にも関わらず、現代の住環境の多くは必ずしも「呼吸」にとって理想的とは言えません。
コストや施工性を優先した化学物質が多用されていたり、気密性の高いビニール素材によって、においや空気の汚れが室内に滞留しやすかったりと、空気の純度まで考え抜かれた家は、残念ながらまだ少数派であるのが現実です。
そこで夢工房では、家族が一生で最も多く摂取する「空気」を最高の質に整えるため、壁や天井に天然の「漆喰」を使用することをおすすめしています。

なぜ漆喰が家族の健康を守ることなるのか、その根拠となる科学的データを以下に詳しく解説いたします。
30年経っても衰えない防カビの壁

カビは見た目の不快感だけでなく、アレルギーや喘息を引き起こす大きな原因となります。
多くの住宅では、カビが発生してからカビ取り剤を使いますが、漆喰の家は壁そのものがカビを寄せ付けないように機能するのです。
30年後も「カビゼロ」を実証

漆喰の防カビ性が年月を経ても持続するかを検証するため、実際に10年〜30年前に施工された室内の漆喰壁を用いたJIS規格に基づく試験が行われました。
その結果は驚くべきもので、5種類のカビを混合して付着させても、施工から30年が経過した漆喰壁には、カビの繁殖が一切見られませんでした。
一方で同条件の試験において、中性の一般的な壁材(pH 6〜8)は激しくカビが繁殖したのに対し、漆喰の圧倒的な優位性が証明されています。
壁そのものがカビを防ぐ秘密とは
なぜ、これほどまでにカビを防げるのでしょうか。
その秘密は漆喰の持つ「液性」にあります。
試験された全ての漆喰は、施工から30年経ってもpH13〜14という「強アルカリ性」を保っていました。
市販のカビ除去剤(強アルカリ性)がカビのタンパク質を溶かして退治するのと同じ原理で、漆喰の壁そのものがカビの細胞膜を破壊し、繁殖を物理的に不可能にしているのです。
アトピーの反応が緩和。アレルギーを誘発しない空気をつくる

アトピー性疾患が増え続けている背景には、遺伝以上に「環境要因」が深く関係していると考えられています。
なかでも近年、医学的な研究が進んでいるのが、室内空気中に漂う化学物質が免疫系を乱す「高次機能への悪影響」です。
ビニール建材に潜む「増悪因子」を排除
現代の多くの住宅で使われている壁紙(ビニールクロス)には、材料を柔らかく加工するために「可塑剤(フタル酸エステル類)」が多用されています。
しかし、近年の疫学調査や動物実験によって、この可塑剤である「DEHP」や「DINP」への全身曝露が、アトピー性皮膚炎の症状を著しく悪化させることが確認されています。(※※)

これらの化学物質は、アレルギー反応の司令塔である「抗原提示細胞」を不適切に活性化させてしまい、本来反応しなくてよいものにまで過剰反応を起こす体質を作ってしまうのです。
漆喰はこれら石油由来の可塑剤を一切含まない無機質の素材であるため、生活しているだけでアレルギーを誘発し続けるというリスクを根本から取り除くことができます。
シックハウスとアトピーの密接な関係
研究データによれば、アトピー体質の人は「シックハウス症候群」にかかりやすく、また逆にシックハウス症候群の患者さんは高い確率でアトピー疾患を合併していることが分かっています。

ホルムアルデヒドやトルエン、キシレンといった建材由来の揮発性有機化合物(VOC)は、私たちの免疫・アレルギー系を攪乱し、慢性的な炎症を引き起こすトリガーとなります。
漆喰はこれらの有害物質を吸着・分解する機能を持つため、アレルギー体質の方にも安心な空間を作り出してくれます。
ペットや焼肉のにおいが消える快適空間

焼肉のあとの油っぽいにおい、ペットのにおい、あるいは仕事から帰った瞬間に感じる生活臭。
漆喰の壁は、これらを単に閉じ込めるのではなく、物理的に吸い込み、化学的に「分解」して消し去る力を持っています。
研究で証明された「石灰漆喰」の高い消臭力
複数の漆喰を比較した評価試験(研究2.8)において、におい成分の「残存率(空気中に残ったにおいの割合)」を測定したところ、比較された3種類の漆喰(石灰漆喰、貝灰漆喰、土佐漆喰)の中で、石灰漆喰のにおい残存率が最も低いことが判明しました。
試験開始から15分という短時間で、石灰漆喰は他の漆喰に比べて効率的ににおい成分を吸着していることがデータから示されています。
においは分解され続ける

一般的な消臭剤や空気清浄機フィルターはにおいを吸着するだけですが、漆喰には「化学的分解」という次のステップがあります。
生活臭の多くは酸性の性質を持っています。
強アルカリ性(pH12以上)の漆喰は、吸い込んだにおい成分を化学反応によって中和し、元から分解してしまいます。
壁がにおいを吸いっぱなしにしてにおいの塊になってしまうことはありません。分解され続けるため、半永久的に高い消臭効果が持続します。
2時間でウイルスを無力化

これからの住まいにおいて、抗菌・抗ウイルス性能は欠かせない条件です。
漆喰の壁は、薬剤を散布することなく、その素材自体の力でウイルスや細菌を死滅させ続ける自浄能力を備えています。
新型コロナと同系統のウイルスを「2時間で97.5%不活化」
田川産業株式会社(Shikkui Labs)が国際基準に基づいて行った試験では、漆喰が持つ圧倒的な抗ウイルス性能が証明されています。
漆喰の表面に付着した新型コロナウイルス(COVID-19)と同系統のウイルスは、わずか2時間で97.5%が不活化されました。
実験開始から1時間という短時間でも、ウイルスの91%と、そのほとんどの感染力を失うことが確認されています。
強アルカリ性 pH12.5による「タンパク質破壊」のメカニズム
なぜ、漆喰にはこれほどの力があるのでしょうか。
その秘密は、主原料である「消石灰」が示す強アルカリ性(pH12.5)にあります。

ウイルスは核酸をタンパク質の殻で守っていますが、漆喰の強アルカリ成分はこのタンパク質を変性させ、ウイルスを根本から破壊します。
国内で販売されている強力な除菌クリーナーが pH12程度であるのに対し、漆喰はそれと同等かそれ以上の高い数値を維持し、壁に触れた細菌やウイルスを瞬時に無力化します。
触っても安全な抗菌性の秘密
強アルカリ性と聞くと「肌への影響」が気になりますが、漆喰は安全性と機能性を見事に両立させています。
漆喰は空気中の二酸化炭素を取り込みながら固まっていく過程で、表面の pHは9〜10程度の弱アルカリ性(せっけん程度)へと落ち着いていきます。
そのため、お子様が壁に触れても安心です。
壁の表面が中性化しても、漆喰の内部には強アルカリ性の性質がしっかりと保たれており、長年にわたって抗菌・抗ウイルス効果を発揮し続けます。
珪藻土|常に安定した湿度の空間に

珪藻土は、太古の海や湖にいた植物性プランクトンの殻が堆積してできた「化石」からなる自然素材です。
最大の特徴は、表面に開いた目に見えない無数の小さな穴。

高機能塗り壁材「MPパウダー」の原料-珪藻土
より画像引用
その数は驚くほど膨大で、わずか1gの珪藻土の表面積を広げると、なんとテニスコート半分〜1面分に相当します。
この膨大な穴が「空気清浄フィルター」として機能し、私たちの健康を支える役割を果たすのです。
JIS規格(日本産業規格)では、こうした機能を持つ壁材を「調湿形仕上塗材」と呼び、その性能は科学的に証明されています。
夏場の体感温度が「-1℃」
人が快適に感じる湿度は50~60%と言われており、これより湿度が高いと蒸し暑さで不快感を感じるようになります。
東京都の真夏(7月15日)を想定したシミュレーションでは、ビニールクロスの部屋では湿度が最大95%以上まで上昇し、じっとりとした不快感に包まれるのに対し、珪藻土の部屋では湿気をグングン吸収し、最大でも不快指数の境目と言われる80%以下に抑えられた、という結果が報告されました。

気温が28℃の場合、湿度が95%から80%に下がるだけで、体感温度は約1.06℃も下がると言われています。
設定温度を1度上げても涼しく過ごせるため、体への負担を減らしながら、冷房代の節約も期待できるのです。
冬の結露やカビを徹底ガード

冬、暖房を切って就寝した後の寝室は、急激な温度低下によって壁に水滴がつく「結露」が発生しやすい状態になります。
これがカビやダニを増殖させ、家族の健康を脅かす原因になります。
JIS規格に基づいたシミュレーションによると、ビニールクロスの部屋を湿度100%にすると、壁がビショビショに濡れてしまいます。
一方で、珪藻土の部屋では、優れた吸放湿性能によって、湿度が100%に達するのを防ぐことができた、と報告されています。
ただし、珪藻土の壁を1面にするか2面にするかで性能の違いは異なりますので、検討の際は注意が必要です。
1面だけ:湿度が100%を超えてしまう可能性あり
2面以上:湿度が100%未満に抑えられ、結露のリスクが大幅に低下
漆喰との比較
調湿性能(JIS A 1470 測定値)単位面積(1㎡)あたり、24時間で何グラムの水分を吸放出できるかの数値です。
・珪藻土:100~250 g/㎡
・漆喰:40~60 g/㎡
・ビニールクロス:10 g/㎡ 以下
湿気を吸い取れる量については、圧倒的に珪藻土の方が高いことがわかります。
結露しやすい北側のお部屋や、ジメジメを解消したいクローゼットなどには珪藻土が向いています。
まとめ|自然素材の確かな効果で健康な暮らしを

自然素材の家は、おしゃれなだけでなく家族を守る心強い味方です。
30年続く防カビや脳を休める木の香りなど、自然素材の力は想像以上に私たちの心身を整え、健康をサポートしてくれます。
家づくりは、これからの長い時間を買うことでもあります。
夢工房がこだわるこの確かな安心が、あなたにとって理想の家づくりのヒントになれば幸いです。
自然素材の家づくりにご興味のある方は、ぜひ一度弊社へお問い合わせください。ご相談お待ちしております。
無垢▼
・空気の質と健康について/河渕 浄
・『木と人の関係 -サイエンスの視点から- 第1回 人と木材の相性が良い理由』/千葉大学環境健康フィールド科学センター 宮崎良文,池井晴美
・健康に良い自然素材の木の家「空間のここち良さを創り出す」改定第四版/監修 清水邦義、木の家を研究する会
漆喰▼
・漆喰の防カビ性に関する研究/江尻 薫*1 上田俊策*2
・※住まいと人体 — 工学的視点から一 /村上周三 1) 東京大学生産技術研究所
・環境・衛生薬学トピックス「環境化学物質とアトピー」/(独)国立環境研究所 井上健一郎
・※※各種本漆喰の材料的性質を踏まえた漆喰塗り壁建材の空気質改善効果 /工学院大学 建築学部 卒業梗概集 田村研究室 2021年度 中村 未希
・Benefits of Tagawa Shikkui/田川産業株式会社 Shikkui Lab
珪藻土▼
・「珪藻土&漆喰」呼吸する内装材/LOHAS CLUB



























